何年たっても忘れられない味

伊豆に結婚何周年かの旅行に行った時の話です。
料理が自慢の旅館だったので、ものすごく楽しみにして出かけました。
伊豆と言うだけで新鮮な魚がおいしいというイメージがあると思うのですが、想像以上でした。
釣りが好きな父の影響で、家でも魚の煮つけを食べる機会が多い方だとは思うのですが、家では、いや、私には出せない料理自慢の旅館だからできるきんめの煮つけでした。
濃過ぎず、甘すぎず、でも、しっかり味できんめのうまさを引き出している煮つけ。それまで会話を楽しみながら夕食も楽しんでいたのに、きんめの煮つけのあまりのおいしさに二人とも会話するのを忘れてしまうぐらい熱中して食べてしまいました。
魚を食べるのが上手い二人なので、話すのも忘れて食べ終わった後には本当に骨しか残ってなかった状態でした。目の下の(場所の名前は分かりませんが)身が締まっているところはもちろんのこと、小さな骨の間の身まで本当にきれいにいただきました。
仮に料理長に味付けの仕方を教えてもらう事が出来たとしても、できない味なんじゃないかと思います。同じ分量で作ったとしてもプロの技が含まれているので無理ではないかと・・
そこの旅館には何年も言っていませんが、何年たってもあの味は忘れる事ができません。