魚料理レシピの歴史

欧米文化を取り入れた日本において、魚食から肉食へと変化した高度経済成長期から今に至り、最近では生活習慣病などメタボリックシンドロームによって食生活が見直されて来ました。
また、暮らしにおいても、効率的で手軽なジャンクフードや外食が見直され、丁寧な暮らしを心がける家庭が増加してきています。子供達の成長を促進させる為にも、なるべく添加物や油っぽいものは控えた魚や野菜中心の食事が注目を集めています。
一般的に、身体つくりの為の栄養素の中でも脂質は必要不可欠なものです。この脂質は肉であっても魚であっても含まれていますが、その種類が違います。
肉に含まれている脂質は「飽和脂肪酸」といって中性脂肪や悪玉コレステロールを増加させるデメリットがあります。一方魚に含まれる脂質は「不飽和脂肪酸」といって、DHAやオレイン酸、リノール酸などが含まれており、美容や健康に良いとされている必須脂肪酸でもあると言われています。

お食い初め鯛

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血液をさらさらにするのは勿論のこと、生活習慣病予防にもなるので、上手に脂質を取り入れ健康を維持させたい方には魚を使った料理をとることをお勧めします。
魚料理といえば、お刺身やお寿司などの新鮮な魚を使った生ものでいただく方法や、煮魚や塩焼き、また揚げ物など火を通した料理など色々とあります。
おもてなし料理であれば、丸々一匹の鯛をつかったお頭焼きや、洋風であればアクアパッツァがあります。アクアパッツァはその魚本来のだしを最大限に活かす料理といっても良いでしょう。鯛などの白身魚に、あさりやにんにく、ミニトマトなどをハーブと一緒に白ワインで煮込みます。見た目も派手なのでホームパーティーなどに出すのも良いですし、またよく冷やした白ワインとの相性は抜群です。
洋風で、またお酒にも合うレシピは無限にあります。

カジキマグロなどはバターでソテーすると格別です。ステーキの代わりにもなります。
にんにくを利かせたオリーブオイルに、ふんだんのハーブを使ったかじきまぐろのアヒージョは、フランスパンと共に出すと気の利いたおつまみになります。かじきのエキスとオリーブオイルとのコラボレーションは、フランスパンを浸していただくと更にワインが進むこと間違いないでしょう。
メインの他に、サブとして青魚を使ったマリネなどもお酒に合います。
特に暑い季節にはさっぱりとした少々酸味の利いたものを体は欲します。

下味をつけた魚を片栗粉をはたき揚げ焼きし、赤や黄色のパプリカやピーマンなどと和えて、マリネソースと絡めて冷蔵庫できんきんに冷やせば美味しいマリネの出来上がりです。
更に夏場の暑い季節にはあじを使った冷汁が家庭の昼食では喜ばれます。
作り方も簡単で、あじの干物に豆腐やみょうが、きゅうりにしそと味噌やだしがあればすぐに作れます。冷蔵庫にあるもので手軽に作れるのも良いので、主婦の一人ランチにも最適です。また、夏バテ防止にもなりそうです。
スーパーなどには格安のブリのあらが売られていることが多いですが、それを使ってブリ大根を作るのは定番です。またブリのあら汁は体の芯から暖めるのと同時に、ほっとする日本ならではの味であることは間違いないでしょう。

魚料理と言えば、やはり煮付けが和食では親しまれています。特に青魚は煮付けをするのにぴったりの魚です。地方では、魚の煮付けで出来た汁をそうめんのつけ汁にする風習があるところもあるようです。
煮魚と聞くと、料理に慣れていない人々にとってはハードルが高いと思いがちですが、実は一番簡単に出来る料理です。基本の酒や醤油、砂糖やみりんの黄金比率さえ頭に入れておけば、あとは応用で味噌を入れたり他の具材を入れたりしてレパートリーを増やすことも出来ます。
煮付けと聞くと、カレイの煮付けが代表的な料理の一つですが、ものの15分で出来てしまう料理です。

鯛の煮つけ

具体的な調理の方法

材料は、カレイにねぎの青い部分、それからしょうがに、調味料としてだし汁に酒にしょうゆにみりんに砂糖のみです。
煮汁だけ先に作っておき、沸騰させてから魚を入れる方法や最初から魚と合わせる方法があり、これは魚の出来上がった時の柔らかさの好みによってアレンジしても良いでしょう。
煮付けと同じく、手軽に出来るものに、魚の照り焼きがあります。

これも調味料の黄金比率さえ覚えておけば簡単、ぶりの切り身などあればすぐに調理が出来ます。
小麦粉などをはたいてから油で焼いて、それから酒や砂糖や醤油やみりんなどの調味料を入れて少しの時間煮詰めててりが出れば完成です。とろみがつくとよりいっそう味が染みて美味しいです。
サバの味噌煮も、煮付けとほぼ同様の内容で味噌を入れたら出来上がります。
ただ、青魚は臭みがあるので、塩ふりをしたり、あらかじめ熱湯を回し掛けたりなど、独特の臭みを取る下処理をしてから調理に取り掛かると良いでしょう。
それほど魚には、奥行きのある味が出るということです。

調理器具をなるべく少なく、お皿を汚したくないと思うのは、主婦をはじめ料理をする人であれば思うことです。その願いを叶えてくれる料理に、ホイル焼きがあります。
ホイル焼きで使う魚の種類は色々とありますが、一般的には鮭やタラなどの白身魚が挙げられます。調理方法もお手軽で、油を薄く敷いたアルミホイルに、たまねぎや人参などを置いてその上に魚を置き、たっぷりのきのこ類を乗せてお好みでバターを乗せたら、お酒や塩こしょうを適量ふりかけて、後は水を張ったフライパンに入れて蒸せば完成です。醤油やポン酢をかけていただくと美味です。
フライパンも汚れませんし、ホイルに包まれたままお皿に乗せれば、お皿も汚れないので食器洗いも軽くて済みます。
この一品で野菜もたっぷりとれるので、栄養のバランスもばっちりですね。
和食や洋食に飽きたら、中華でも魚料理はレシピが豊富です。

鯛のご飯

牛肉の代わりに川魚を使ったチンジャオロースは、臭みも取れて一石二鳥です。川魚はとにかく臭みがあるので、香辛料が強い中華料理との相性はばっちりだと言えます。
このように、魚料理のレシピはここでは挙げきれない程バラエティ豊かです。定番のレシピにまずは挑戦してみてから、少し難しいもの、また自分なりに好みの味付けに改良したり創作料理を考えてみても楽しいでしょう。
美味しく、健康と美を手に入れられる魚料理は、日本人にとって欠かせないものです。